ARCS6とは
長岡技術科学大学横倉先生が開発したLinux上でソフトリアルタイムに動くコントローラ
汎用PCで制御周期を100usで制御可能
Linuxで低層レイヤでのロボット制御をするためのフレームワークのようなもの。 ARCS5.1の後継版。 良くある一般的なフツーのLinuxで,カーネルを一切イジることなく, さらにユーザ空間上でのコーディングであってもリアルタイム性の確保もしてくれる。 言語はC++17。
ARCS6の導入
ARCS6についての導入は以下の手順で行います。
- PCの組み立て
- Linuxの導入
- 横倉先生のサイトからARCS6をダウンロード
- AD変換などのPCIの設定
- 制御フローの記述
- 実験!
PCの組み立て
必要なもの
- マザーボード,CPU,CPUファン,電源,メモリー,ストレージ(SSD),PCケース,グラフィックスボードです。
- +αでSATAケーブルです。

- マザーボード
- 今回使用したのは,GA-P55-UD3Rというマザーボードです。PCIインタフェースが4つささるもので,かなり古めです。
- 実験に用いるAD変換およびDA変換ボードがPCIのためです。最近のマザボはPCI Expressが一般的であり,PCIは廃れてきています。
- PCI付きのマザボードはほぼ廃盤となっており,新品は少ないです。今回フリマで中古品を買いました。動作は問題なかったと思います。
- 注意すべき点として,マザボードの選定によって選ぶことができるCPUの世代も変わってしまいます。CPUの性能にあったマザーボードを選ぶ必要がありますが,インタフェースとの兼ね合いも重要になってきます。
- 今回使用したのは,GA-P55-UD3Rというマザーボードです。PCIインタフェースが4つささるもので,かなり古めです。
- CPU
- 今回使用したCPUは,Intel Boxed Core i7 i7-870 2.93GHzというCPUです。
- 注意しなければならないのが,CPUはマザボードの規格と対応させる必要があります。
- CPUはIntelとAMDの主に2つがあり,対応するマザボードが異なります。
- さらに世代によってもソケットが異なったりします。
- 規格については,こちらが参考になります。
- LGA1156の規格となります。今回対応する新しめのCPUを選定しました。
- CPUは高価なのですが,ほとんど壊れることがないので中古品を買いました。
- 新品だと数万円するのですが,Amazonで中古だと数千円で売っています。

- 電源
- 今回使用した電源は玄人志向 80Plus Bronze 650W ATX電源ユニット
- 画像処理などに用いられる容量の大きなグラフィックスボードを用いないので,大容量の電源は必要ないです。

- CPUファン
- 今回使用したCPUファンはupHere N1055BK CPUクーラー です。
- CPUファンの性能がいいとCPUの発熱を抑えられます。
- PCケースに収まる程度の大きさを選ぶ必要があります。
- 今回使用したCPUファンはupHere N1055BK CPUクーラー です。

- メモリー
- 今回使用したメモリはDDR3-1600 (PC3-12800) 8GB×2枚です。
- RAMは16GBとしました。
- メモリにはデスクトップ用とノートPC用があるため注意です。

- ストレージ
- 今回使用したストレージはSamsung 870 EVO 500GB SATA 2.5インチです。
- 容量は500GB
- 基本的には衝撃に強いため,HDDではなくSSDのほうがいいかと思います。

- PCケース
- 今回選定したものは,Cooler Master MasterBox Q500L ミドルタワー型PCケース ATX対応 MCB-Q500L-KANN-S00 CS7649です。
- PCケースはマザボードの大きさによって決められるので注意です。
- PCケースは大きさによって,3つ種類があります。
- ATX:標準的なサイズ
- MicroATX : ATXよりも高さを抑えたもの。
- Mini ITX : 小型PC向け。拡張性が低くパーツ同士が干渉する恐れがある。
- 今回選定したものはATXです。
- 今回選定したものは,Cooler Master MasterBox Q500L ミドルタワー型PCケース ATX対応 MCB-Q500L-KANN-S00 CS7649です。
- グラフィックスボード
- 今回選定したものは,MSI N730K-2GD3H/LPV1 グラフィックスボード GT730 VD7653です。
- 映像の描画に用います
- マザボード単体にグラフィックスボードがついている場合もありますが,今回のマザボードはついてないので選定します。
- 重い画像処理等をさせないのであれば,高価なものはいらないかと思います。ARCSの描画だけできればOK
- 今回選定したものは,MSI N730K-2GD3H/LPV1 グラフィックスボード GT730 VD7653です。

- SATAケーブル
組み立て
- 最後に組み立てを行います。
- PCの組み立ては基本的にさしてつなげるだけで大丈夫です。
- 注意点として,マザボードにはボタン電池が必要なのを忘れずに。
- 対応するボタン電池はこちら
- BIOSが立ち上がれば成功です。

BIOSが起動しないとき
- 電源ファン・CPUファンの動作が異常ないとき
- PCIとメモリーをすべて取り外し,再度差します。
- 特にメモリーが衝撃などで抜けていることが多いです。
- メモリーが大体悪さをしています。
- PCIとメモリーをすべて取り外し,再度差します。
- F2キー,Delキー,Escキーを押して見る。BIOSが開くか確認する
まとめ
- ARCS6に必要なPCのセットアップ機器を説明しました。
- 次回はLinuxの導入です。
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